高橋君の作業日報

スクロールコンプレッサー整備紹介

  • 2020.4.30

髙橋です。

今回はアネスト岩田製オイルフリースクロールコンプレッサーの点検整備の一部を紹介します。

スクロールコンプレッサーは、ベアリング15個に使用されるグリース以外に油分が全く含まれない

クリーンな環境での使用に望ましいコンプレッサーです。騒音値は低く3.7kW以下であれば事務所並みの静かさです。

オイルフリー機は圧縮部に潤滑材がない為、非常に精密なものとなっています。

スクロールコンプレッサーは圧縮をする旋回部にチップシールという部品が設けられ

圧縮する過程の高圧部から低圧部に圧縮空気を漏らさないようになっています。

点検推奨時間を大きく過ぎてしまった場合や使用の環境によっては、チップシールが薄くなっていたり

切れてしまうと高圧空気が低圧側に漏れ、再圧縮が続き過熱してしまいます。

過熱すると漏れ箇所が膨張し接触してしまい、最終的には溶着してしまいます。

基本的には温度の異常警報がでるので、一度で損壊することは稀ですが

リセット操作で何度も異常停止させることで、膨張変形が重なったり軸受の損壊などの重故障となってしまい、高価な修理となってしまう事が多々あります。

そのような重故障を防ぐ為にも、定期的な点検整備は欠かせません。

雰囲気が良くないなと思われる工場の方々には、推奨時間よりも早めの点検整備をお勧めします。

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